毎日の肌のお手入れ。自分のやり方に自信がある!と思っている人はどのくらいいるのでしょう。もしかしてこれって勘違い?もしかして間違ってる?確認しようにもいまさら……
そう思うことありませんか?
理想とはギャップのある現実の肌。だから理想を求めてアンテナをはりめぐらします。そしてとりあえずよさそうなもの、やれそうなことを取り入れてみる。でももしかしたらここに勘違いやポイントのずれがおこっているかもしれません。
温泉で見かけたぴかぴか肌の女性がなんとタワシでごしごし肌をこすってた。ほ~そうか、その美しさはタワシで手に入れられるわけね?とまねしてみたら肌がまっかっかに。肌美人の理由はタワシではなくて、実はお風呂上りのお手入れや食事に隠されているのかもしれません。
タワシ、とまではいかなくても意外に多いお手入れの勘違い。
今回はそのいくつかを紹介します。
よくある勘違い~洗顔編~
■洗わない勘違い
「私は、お化粧をほとんどしないからクレンジングはいらないの」
油性の汚れは、ファンデーションやアイシャドウ、チークだけではありません。日焼け止めだって、自分の出してる皮脂だって油性の汚れ。たまに、「眉と口紅しかしないからノーメイクなの」「お粉だけだから水洗いでいいのよ」という方もいます。
油性の汚れは毛穴をつまらせて大人ニキビの原因になるほか、そのままにしておくと酸化していわゆる「お肌のサビ」になります。油分は水と相反するもの。水洗いだけですませずに、油分になじませて浮きあがらせるクレンジングを使いましょう。
■ダブル洗顔の勘違い
「私は洗顔を2回やっているから、クレンジングができているわ」
ダブル洗顔というのは、メイクのクレンジングと、洗顔とを段階を追って行うこと。しっかり洗顔しているけどくすみがとれない、という方に多い勘違いです。
また、きちんと汚れを落とさないままで優秀な化粧水や美容液を使っても肌に届きません。洗顔後、せっかく丁寧にお手入れをしてもなじみきれない状態なのは、もったいないですよね。
■洗いすぎの勘違い
「さっぱりしたいから熱いお湯で洗顔」
「今日はなんだかはだがザラつくからごしごし洗顔」
「落ちにくいマスカラ、時間もないから指先でごしごし」
肌に負担をかけていることは歴然です。洗顔方法については雑誌やテレビ番組などでもよく紹介されるので洗顔そのものの勘違い間違いについて、今日初めて知りました、という人は少ないかもしれません。
でも、つい「今日だけ」と思ってやってしまうことありませんか?「今日だけ」が繰り返して「習慣」になってしまったらたいへんです。ときどきチェックしたほうがいいのかもしれません。
「基礎化粧品は、どんなアイテムを使っていますか?」とたずねると、様々な回答があります。が、種類・アイテム数が多い人も少ない人も含めて、最多登場するのが「(何かしらの)化粧水」。特に、“日本人女性は化粧水が好き”…なんて話も耳にすることがありますが、今回はそんな化粧水にまつわる話をしたいと思います。
「化粧水」っていつからある?
日本で化粧水が広まったのは、江戸時代といわれています。当時はスキンケアとしてではなく、おしろい粉を溶くための水やおしろいの下地のような役割で使われていたようです。それが、やがて時代とともに変化して今のような基礎化粧品アイテムとしての位置づけになりました。
基礎化粧品の中でも、化粧水を好む傾向が強いといわれる日本人。確かに欧米の基礎化粧品はクリームやオイルなどが主流で、化粧水は洗顔後の肌を整える程度の存在であることが多いようです。湿度が高い日本では、油っぽいものよりもさっぱりとした水溶性のものが好まれるからだ、とか理由は諸説ありますが、私としては、日本人にとっての「水」というものの存在や意識が関係あるのかな、と思います。
暑さをしのぐ打ち水、清めの水、豊かな水田、湯浴み、日本の伝統文化の中に水という存在は欠かせません。他にも、「水もしたたる…」と表現されるように、若々しくつややかなものの表現としても使われます。良い香りがしたり、肌にとって心地良い「水」としての「化粧水」が受け容れられやすかった背景には、こういう生活スタイルがあるのかな、と思うのです。
また、硬水が多い欧米と比べてやわらかで甘い軟水に恵まれていることも影響しているかもしれません。キメが細かく皮膚が薄い傾向にある日本人の肌は、どちらかというと刺激に弱く乾燥しやすい。そんな肌にとっても、化粧水状のものというのはなじみがよかったのかもしれません。
化粧水にも種類がある
今使っている化粧水の目的や働きを知っている?
ひとくくりに「化粧水」と呼んでいますが、実は様々な目的や種類の化粧水があります。
何となく水分を補っているイメージが一番に浮かぶかもしれませんが、他にも汚れを拭き取ることが目的の化粧水、アルコールなどの揮発性を利用した収れん化粧水、日焼け後の肌を沈静させるカーマインローションなどもありますね。化粧水といっても、かなり大きなくくりでの名称にしかすぎません。
だからこそ、きちんと目的を理解して使うことが大切です。たっぷりバシャバシャと化粧水を使っているのにいつまでも乾燥する…といいながら収れん化粧水を使っていた、なんてことも事実ありえます。何となくのイメージとか、色とか、ボトルとか、液がサラサラしているとかそうでないとか、だけでなく、その働きをしっかり確認して使いましょう。