最高の美容法で究極のアンチエイジング、それは良質な睡眠。
ここでは、二人が解説する睡眠の真実をQ&A形式でご紹介。眠りの質に影響する薬やアルコールの摂り方など、睡眠にまつわるウワサ話の真偽に迫る。
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Q. 夢をよく見るのは眠りが浅いってこと?
私たちは、浅いレム睡眠のときだけでなく、深いノンレム睡眠時にも夢を見る。「レム睡眠はストーリーがあって実体験に近く、ノンレム睡眠では辻褄が合わない夢が多い。浅い睡眠と深い睡眠が入れ替わるごとに、夢も切り替わっているので、夢を見た回数が多いのは、レムとノンレムのスリープサイクルがしっかり回せているという喜ばしいこと」
Q. 睡眠不足は太りやすくなる?
残念ながら答えはYES。「2002年のサンディエゴ大学の調査で、短時間睡眠の女性はBMI値が高いという報告が。それ以降、インシュリンの分泌や反応が悪くなり血糖値が上がり糖尿病を招く、食べすぎを抑制するホルモンが出ない、食欲を増すホルモンが出る、交感神経の緊張が続き高血圧に、など研究結果が出ています。睡眠負債は肥満リスク大」
Q. 週末の寝溜めはどこまでOK?
平日の睡眠不足を週末に調整する方法はアリかナシか。「まず睡眠は溜められません。週末にいつもより90分以上多く寝ているなら、その時点で睡眠負債を抱えていると自覚して。土日の朝、1時間程遅く起きるのは体が必要としているので問題ありませんが、リズムが大事なので、寝る時間は一定に」
「明日早いから早く寝よう」は間違い?
早朝ゴルフや出張、早く起きて仕事をしたいと思ったとき、誰だって少しでも早く寝たい。「1時間早く寝る、というのは実はとても難しい。1日で無理なくずらせる時間は1時間ですが、入眠の直前には脳が眠りを拒否する“睡眠禁止ゾーン”があり、なかなか寝付けないはず。なので、いつもと同じ時間に寝て睡眠時間を削るほうが実はスムーズ」
寝酒はやっぱりダメ?
過度な飲酒は眠りを浅くし利尿作用があるので、途中で目覚め睡眠の質を低下させるのは事実。「ただしお酒には興奮状態の脳をリラックスさせる作用があります。弱いお酒をダラダラ長時間飲むのは禁物。日本酒1合なら寝る100分前に、度数の強いお酒なら寝る直前に一口程度ならOK」
ナチュラルに睡眠を誘導できる?
眠剤に頼りたくないなら食事やアロマからスタート。「寝る前に、気持ちを安定させる物質・セロトニンの材料になるトリプトファンを。具体的には、ホットミルクやチーズなどの乳製品。ラベンダーやゼラニウム、ローズなどのアロマ、漢方の抑肝散加陳皮半夏、更年期ならエストロゲン補充療法など、眠りを立て直したいときの引き出しを増やして」
睡眠誘導剤は使わないほうがいい?
眠らなきゃと焦るほど、気持ちが高ぶり眠れなくなる悪循環に。「明日が大事な会議だったり、精神的に不安定なときは薬の力を借りるのも手。マイスリーやハルシオンのような作用時間が4〜6時間の超短時間型の睡眠導入剤は、すっきり目覚め、起きた後に頭がボーッとすることもないので私も服用」